2023-12

野生動物ログ

ホオグロヤモリ

シンガポールは、大きくない国土の中に近代的な都市が広がる一方で少し移動すれば雄大な自然が共存する非常に不思議な場所です。このホオグロヤモリも人が何百人と行き交う大きな公園の公衆トイレの壁に張り付いていました。背景に映る建物たちがシンガポールらしさを強調してくれ、あの瞬間の蒸し暑く一日中の散策で疲れ果てた夕方の気持ちを思い起こしてくれます。
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ヘビのルアーリング

ヘビは時に、ルアーリングと呼ばれる狩をすることで知られています。こちらのサバピットバイパーも、ルアーリングの名手として有名で、尻尾の先が赤くなっているのが観察できます。この尾を巧みに動かし、緑色の体は自然に擬態させまるで、ミミズが地面を張っているかのように見せつけるのです。この尾を見て近くまでやってきたカエルや鳥などを一気に仕留め、丸呑みする。そんな生き方をしている美しいヘビに出会えました。
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パラダイストビヘビ

歩いていると、公園内の案内板の屋根の隙間から動くものを発見。トビヘビ:Paradise tree snakeがヤモリを捕まえた瞬間でした。わずかな毒を持っているため、ヤモリは初め抵抗していたもののしばらくすると動かなくなりその隙に一気に飲み込んでいきました。人生初のトビヘビの仲間との出会いは衝撃的な出会いで鮮明に覚えています。屋根の隙間からの撮影が難しく、真下から見上げるようにして撮影した写真です。
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ヤエヤマオオコウモリ

トカゲを探して地面を見ながら歩いていると、足元にフルーツが落ちてきました。明らかに食べかけのフルーツだったので、音のする方を必死に探すと犯人はこのヤエヤマオオコウモリでした。お昼過ぎの時間帯でしたが、夜行性傾向のあるコウモリも普通に観察できました。この木には、実が100個以上なっていたためかどれもフルーツを2、3口食べて捨てることを繰り返しとてもグルメな動物であることを見せつけられました。英語では、空飛ぶキツネです。
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ヤエヤマイシガメ

雨あがり夕方の石垣島、車の中から道路を横切るカメの姿を確認し近づくと満面の笑みで数秒間静止した後一目散に逃げて行きました。石垣島のヤエヤマイシガメは、溝や小さな水たまりにも多く生息している印象で雨が降ると水位が増すためか森や道路を歩いている個体に多く出会います。ただ、こんなにも笑顔を見せてくれたのは今の所この日が最初で最後です。
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ジャワトビトカゲ

キングコブラを探して、湿地帯を歩いているとパタパタと羽を動かすトビトカゲを発見しました。トビトカゲ自体は決して珍しくありませんが、様子が違うので観察してみると木の先端の方にメスがいました。大きな木でオスからは直線距離で4mはありましたがしっかりと目視しアピールをしている姿には心を打たれました。それ以来、木の幹を確認しトビトカゲを探してみる癖がつきました。よくみると、喉についた黄色いデュラップも伸ばしているのが確認できると思います。
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テングビワハゴロモ

宿泊していたロッジ周辺で出会ったビワハゴロモの仲間。お昼過ぎに見つけ、深夜も同じ場所にいたため半日ほどは同じ場所でじっとしている。苔の生えた熱帯雨林の大木に見事に同化しており、ぱっと見は気づかないほどの擬態の名人でした。姿・形の似たものが60種ほど生息しているそうで同定はかなり難しいそうです。
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ラフレシア

ジャングルの道なき道を、大きな収穫も無く歩き続け突如として現れた巨大なラフレシア。ゆうに人の頭もすっぽり入るほどの大きさでした。一週間ほどしかないと言われる花の寿命がある中で満開のラフレシアに出会うのはかなりの強運でした。普段は植物の観察にまで手が回っておりませんが、この出会い以来間違いなく最も好きな花の一つです。
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Flatid planthopper nymph

ウンカの仲間で、バッタのように飛び跳ねるようにして移動することが多いため、英名はPlant hopperだそう。夜のジャングルでライトを照らすと非常に輝いておりかなり目立ちます。逆にお昼の観察では見かけることはありませんでした。世の中には驚くべき生き物が存在することに改めて気づかされる貴重な出会いとなりました。
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ヤエヤマイシガメ

ミナミイシガメの中で、石垣島、西表島、与那国島などに分布する固有亜種。早朝、雨の中ヨナグニシュウダを探していると葉っぱがゴソゴソと動きよく見ると綺麗に擬態した4cmほどの赤ちゃんでした。黄色っぽい色合いがとても綺麗で、後ほど確認するとお腹には卵の中で黄身を吸収するための穴も空いていました。