ニホンカモシカ (英名;Japanese serow,学名; Capricornis crispus)を東京で探してきた際の記録です。これから探しに行かれる方の参考になれば幸いです。
基本情報
ニホンカモシカはウシ科カモシカ属に分類される偶蹄類で、日本固有種。体形は人によってはヤギに似ており、四肢と前半身の筋肉が発達している。雌雄ともに円錐形の角を持ち、一生抜けることはない。全身の毛色は白・灰色・灰褐色などの個体差がある。
生息地
本州(東北地方〜中部地方)、四国、九州(大分・熊本・宮崎)に分布し、低山地から亜高山帯の落葉広葉樹林や混交林などに生息。近年は個体数の増加により、低地にも出没する。
生態
- 生活様式:単独行動が多く、10〜50ヘクタールの縄張りを形成。マーキングで縄張りを主張する。
- 食性:広葉草本、木の葉、芽、樹皮、果実などを食べる。積雪時には前肢で雪を掘り起こして食物を探す。
- 繁殖:一夫一妻。10〜11月に交尾し、5〜6月に1頭の子を出産。寿命は15年ほど。
- 特徴的な行動:「アオの寒立ち」と呼ばれる、冬季にじっと動かない姿が観察される。
その他
- 崖地を好み、危険を感じると崖へ逃げる習性がある。
- 糞の形状はシカに似るが、カモシカは一箇所に塊を作る。
ニホンカモシカを探して
そこで、春先の新芽が多い崖をたどりながら川沿いを探していくことにしました。すると、目星をつけていた場所から500m歩くとすぐに姿を確認できました。川沿いに落ちた大きな岩の上で神々しい立ち姿。一瞬で、カモシカだと判断できました。ガードレール&下草越しに急いで撮影。
2秒ほど、静止した後一瞬目があったかと思うと、すぐに草陰に入っていきました。
その後も、進行方向に進んでいくと、なんと先ほどの個体が目の前の道に出てきました。今度も2秒ほど静止した後、野山の崖を登って消えていきました。
場所は東京になります。関東の春は冷え込みが激しいため、実際に観察したのは午前10時ごろでした。
この神々しい生き物が、東京周辺にも生息していることに驚きです。ぜひ、世界に誇れる日本の生き物としてもっと有名になって欲しいです。
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