今回は、私が大好きな爬虫類カメレオンの探し方を実際にハーピング中にやっていることを紹介させていただきます。カメレオンは、体の色を変える事で有名ですが、そのカモフラージュは素晴らしい上に、器用な手、足、尻尾を使い自由自在に樹上、落ち葉の中を移動するため単に隠れるのも上手で野生の姿を探すのは大変です。それでは早速ご紹介します!

1、夜探す
カメレオンを含む昼行性の生き物は、夜ヘビなどの天敵に食べられないように天敵が来たら気付けるような場所で寝ることが多いです。中でも1番人気のポイントは、枝先や葉っぱの上です。細い枝先や葉っぱの上は、天敵がやって来た際に揺れて存在に気づきやすいです。気づいたら地面に落ちて逃げることができるのもポイントです。
また、逆に地上性のブロケシアなどのカメレオンは地面で寝ると天敵がやって来ますので小さな木に登って寝ます。そこで、夜には人間からすると目立つ場所に出てくる事が多く非常に探しやすいです。また、寝ている際は色が薄くなるので光に反射し探しやすくなるメリットもあります。




2、朝は9–10時くらいがいい
先ほど述べた通り、野生動物であるカメレオンは、天敵に見つかるのを非常に恐れて生活しています。昼も同様で常に警戒して生きています。
生息地のマダガスカルは、ほとんどの場所で昼夜の寒暖差が激しいです。そこで、早朝陽が出てくるとまず木の上の方に登って日光浴をして体を温めます。体を温める際は、効率よく光を集めるため体色は黒っぽくなっています。
しかし、木のてっぺんは体が温まりカラフルな色合いが目立つようになると天敵からはとても見やすいです。そこで、彼らは木の中の方に移動を始め餌をとり始めます。それが、だいたい9–10時ごろになることが多いです。
木のてっぺんは、地上性の人間からはかなり探しづらいです。そこで中の方に移動して来た彼らを下から探すのが狙いです。
ある程度餌を食べると更に木の茂みの中へ入り休んでいることが多くなるためまた観察は難しくなります。
もちろん、これ以外の時間帯でも活動してる個体はいますし、観察も可能です。ただ確率をなるべく高くするにはこの時間帯が経験的にはベストでした。



3、餌の多い場所を探す
花が咲き乱れ虫の湧いてる木、フルーツがたくさんなっている木、鳥が多い木などよく見ると同じ木にカメレオンが5匹ほど隠れてるなんて事もあります。
パンサーカメレオンやウスタレカメレオンなど人の手の加えられた二次林や農地に沢山生息します。人家近くのゴミ捨て場に沸く虫を狙って近くにやってくる個体も観察したことがあります。


4、同じ木を探す
以前、ある場所で世界最重量のパーソンカメレオンを見つけました。2ヶ月後、同じ場所を訪れる機会があり同じ木を探してみると隠れてはいたのですがなんとパーソンカメレオンがいました。大きなオスで、パーソンカメレオンは生息密度も高くはありませんので恐らく同じ個体かとおもいます。
ずっといたのか、たまたま戻って来たのかは分かりませんが2ヶ月後も観察できたのは何か理由があると思います。カメレオンは、テリトリーを持ち同種のオスが現れると威嚇をして追い払う事も多いです。実際に野生でも他の個体や鏡などを見せると非常に怒ってしまいます(怒った姿の色はとても綺麗ですが、、、)。恐らく、この木はこの個体のテリトリーであったのでは無いかと思います。
現地の方に聞いて、以前見かけたのと同じ木を探すことができれば確率は上がると思います!

以上、当たり前の事ばかりかもしれんが、初めて探させる方の参考になれば幸いです!野生のカメレオンは、人間に見つかると木の裏に隠れたり色を変えてしまったりして中々自然な姿を観察するのは難しいです。しかし、ゆっくりと時間をかけて距離を縮めながら観察、撮影出来るとそのフォトジェニックな形、色合いには感動します。皆様がぜひ、沢山のカメレオンに出会えることをお祈りします!


