
マダガスカルに生息するキツネザルの仲間で、最小の仲間はネズミキツネザル(Mouse lemur)になります。夜になると、木のウロなどどこからともなく現れ、木の上をぴょんぴょんとジャンプしながら移動していく姿は、マダガスカル各地で観察できます。
中でも、ベルテネズミキツネザル(Berthe’s mouse lemur, Microcebus berthae)は世界最小の霊長類で、平均体長はわずか9.2cm、体重は31gだそうです。手のひらサイズよりも小さなサルなんて、不思議でたまりません。

ただ、全てのネズミキツネザル(Mouse lemur)が小さいというわけではなく、ジャイアントネズミキツネザルこと、コクレルネズミキツネザル(Giant mouse lemur, Mirza coquereli)は体長25cm、体重300gと、体重でいえば10倍ほどの大きさになります。

さらに面白いのは、この最小と最大のネズミキツネザルが、広いマダガスカルの中でも同じ西部のキリンディーの森周辺に生息していることです。しかし、同時に見ることはできません。なぜなら、活動時間が全く違うからです。
小さいベルテネズミキツネザル(Berthe’s mouse lemur, Microcebus berthae)は日没後すぐに活動を開始するのに対し、コクレルネズミキツネザル(Giant mouse lemur,Mirza coquereli)は11時を過ぎた頃に活動を開始します。
大きさだけでなく、活動時間も分けることによって、それぞれが共存しているのです。非常に興味深い一例だと思います!
以上、ネズミキツネザル(Mouse lemur)のご紹介でした。手のひらサイズのお猿さんは非常に可愛いです。上記の2種以外でも、マダガスカルの森でしたら大体観察できます。ぜひ、出かけた際は探してみてください!


