
渡名喜島とは?アクセスと島の魅力
今回は、沖縄県の首都・那覇よりフェリーで約1時間の場所にある渡名喜島(となきじま)にて生き物探しです。島は、歩いて全部回れるほどの大きさで、綺麗なビーチに囲まれています。沖縄の原風景と暖かい人々が魅力の島です。

今回のメインターゲットは、マダラトカゲモドキ(英名:Spotted Ground Gecko、学名:Goniurosaurus orientalis)。体のバンド模様が非常にはっきりとしており、夜のジャングルでも非常に目立ちます。世界で唯一の生息地である渡名喜島は非常に小さな島のため、生息地もかなり限られています。
美しい夕日を眺めたあと、夜の観察に出発です。

渡名喜島で出会った生き物たち
ヒゲコガネの仲間(Cheirotonus spp.)
最初に現れたのは、ヒゲコガネの仲間(学名:Cheirotonus spp.)。名前の通り髭が生えていて、命名者の方のセンスが抜群ですね。

ヤシガニ(英名:Coconut crab、学名:Birgus latro)
続いて、自分史上最大のヤシガニ(英名:Coconut crab、学名:Birgus latro)も登場しました。この日は10匹以上の個体に出会い、一番大きな個体はなんとバスケットボールほどの大きさでした。これに挟まれたらどうなるのかと、ヒヤヒヤしながらの撮影です。
ヤシガニは幼生期には海中でプランクトンとして浮遊し、稚ガニになると陸に上がります。その後は陸上で生活し、脱皮を繰り返しながら世界最大の陸生甲殻類に成長します。この大きさになるまで、いったいどれほどの苦労があったのかと考えるだけで感動ものです。

ミナミヤモリ(英名:Common house gecko、学名:Gekko hokouensis)
また、街中のガードレールにはミナミヤモリ(英名:Common house gecko、学名:Gekko hokouensis)の姿も見られました。背中に四角い模様が見えたので、おそらく本種でしょう。

マダラトカゲモドキ(英名:Spotted Ground Gecko、学名:Goniurosaurus orientalis)
そして、観察開始から1時間ほどしたところで、いよいよ本日のメインターゲット、マダラトカゲモドキ(英名:Spotted Ground Gecko、学名:Goniurosaurus orientalis)が現れました。

オレンジと黒のバンド模様のコントラストが非常に美しく、なぜこの渡名喜島のジャングルでこのような色合いになったのか、不思議でたまりません。

さらに、完全尾の個体も観察することができました。日本の南西諸島では、トカゲモドキ類は再生尾の個体の割合が非常に多いです。これは、大型のムカデ類が多く、それらがトカゲモドキの尾を捕食するためと考えられています。そのため、完全尾の個体に出会えるのはとてもラッキーです。

渡名喜島の満天の星空
また、渡名喜島で非常に印象的だったのはその美しい星空です。集落は島の中心に集中しているため、少し離れてビーチを散歩してみると満天の星空が広がります。ハーピングの後は、ゆったりとした時間を過ごせました。

まとめ|渡名喜島でのハーピングの魅力
以上、沖縄の離島・渡名喜島でのハーピングでした。離島の生き物は固有種や特徴的な種類が多く、観察は非常に楽しいです。皆さんも機会がありましたら、ぜひ足を運んでみてください!
Youtubeでも渡名喜島で爬虫類探しの様子を公開しています。よければご覧ください!