エクアドルのアマゾン地域には、驚くほど小さく、そして個性豊かなサルの仲間であるタマリン3種とマーモセット1種が生息しています。今回は、アマゾンに1ヶ月滞在し全種を観察できましたのでそれぞれの特徴を少しずつ紹介させていただきます。
① ニシピグミーマーモセット(英名:Pygmy Marmoset、学名:Cebuella pygmaea)
他の小型種が発見されるまで世界最小のサルとされていたピグミーマーモセット。なんと主な食事は樹液という、ちょっと変わったグルメです。
今回の撮影では、「チーチー」という鳴き声を頼りに木の近くで待ち構えること数時間。全身カモフラージュし、何千匹もの蚊に刺されながらようやく撮影に成功しました!
葉っぱと比べるとそのサイズがわかりますが、人間の指ほどの大きさです。


② ゴールデンマントタマリン(英名:Golden-mantled Tamarin、学名: Leontocebus tripartitus.)
エクアドル・アマゾンに棲むタマリンの中で最も観察が難しいと言われているのがこの種。理由は、個体数の少なさに加え、高い樹の上で生活しているから。
今回は幸運にも、雨の日にヤドクガエルを探していたところ、比較的気の低い位置で雨宿りしていた群れに出会うことができ、観察・撮影することができました。


③ セマダラタマリン(英名:Saddle-back tamarin、学名:Saguinus fuscicollis)
アマゾン地域で最も観察しやすいタマリンの一種です。体は小さいのに、なんと犬に吠えられても逃げないという肝の据わった性格の持ち主。
その大胆さもあり、比較的地上近くで見られることも多く、おそらく初めて出会ったタマリンがこの種となる方も多いはずです。


④ クロクビタマリン(英名:Black-mantled Tamarin、学名:Saguinus nigricollis)
他のタマリンに比べて標高の高い場所に棲むこの種。今回はアマゾンの入り口にある町の公園内にある大木で観察することができました。
なんと撮影は地上30メートルの高さから行い、彼らの自然な姿をカメラに収めることができました。


以上、エクアドルのアマゾン熱帯雨林で観察できるマーモセット、タマリンの仲間たちのご紹介でした。こんな小さな猿が生息するなんてアマゾンの生物多様性は素晴らしいものがありますね。皆さんもぜひ探しに行ってみて下さい。