オウギワシの探し方
今回は、世界3大猛禽類の一つオウギワシ(英名;harpy eagle、学名;Harpia harpyja)の探し方です。スリナム共和国、コロンビア共和国、コスタリカ共和国、グアテマラ共和国、ガイアナ共和国、ホンジュラス共和国、ペルー共和国、ベリーズ、ブラジル連邦共和国、パラグアイ共和国などの中南米の熱帯雨林に生息します。
オウギワシは、体が大きすぎるため他の猛禽と違い基本的には枝に止まった状態でサルやナマケモノなどの哺乳類、イグアナなどの爬虫類、コンゴウインコなどの鳥類などの獲物を探します。そのため、木々の生い茂ったジャングルの中で見つけるのは非常に難しいです。そこで、比較的安定して観察できるようになる営巣期について今回はご紹介させていただきます。

オウギワシの営巣
オウギワシは、産卵から孵化までが約50日〜60日間。孵化から約6ヶ月で時折、巣を離れるようになり自分で狩りの練習をしながら、完全な巣立ちまで約18ヶ月かかります。
メスの行動
営巣から孵化までは基本的に巣で過ごす。孵化〜生後2ヶ月ほどまで基本的には巣で過ごすが、オスが餌を持ってこない場合は狩に出かける。生後2ヶ月〜6ヶ月は雛が小さければ小さいほど帰ってくる頻度が高く2日に一回から10日に一回ほど様子見、給餌にやってくる。巣にいなくても近くで様子を見守っていることが多い。6ヶ月以降は、ヒナが狩りを学ぶため営巣地から近い狩場を離れ、1ヶ月に1度ほど様子見&エサを持ってくる。ヒナがメスだった場合は、将来的に自分の競合相手になるため通常早めに餌やりはしなくなる。

オスの行動
営巣から孵化までは1週間から10日に一回ほどエサを運ぶ。孵化〜6ヶ月は、ヒナが小さければ小さいほどエサを多く運んでくる。頻度は毎日〜1ヶ月に一回ほど。6ヶ月以降はほとんど来ないそう。
観察のベストタイミング
このような動きになります。そこで、オウギワシを見るには、孵化〜生後2ヶ月ほどが親が帰ってくる頻度が高いため一番良いとされ、生後2ヶ月〜6ヶ月も給餌にやってくる可能性が十分あり、ヒナは近くで見れますのでシーズンとされます。孵化前と直後は、繊細な時期なので基本的には観光客の立ち入りは禁止されることが多いです。

観察記録(2025年)
2025年度観察した個体は、生後2ヶ月の時点の母親で巣が見える位置にある高台になった枝で遠くから巣を見守る姿を確認しました。

まとめ
以上、世界最大級の猛禽類であるオウギワシ。観察計画の参考になれば幸いです。
また、2026年度最適なタイミングでの観察会を設定しております。下記のリンクよりぜひご覧いただければ幸いです。
https://wildherping.com/fieldwork/
※こちらの内容はパナマでオウギワシを追いかけ8年間の現地のガイドさんに教えていただいた内容です。一部ネットなどで出回っている内容とは異なりますのであらかじめご了承ください。