今回は、パナマで観察してきたマイコドリの仲間をご紹介します。マイコドリの仲間は、全体的にずんぐりとした体形で、首が短く見えるのが特徴です。その愛らしい姿に、一度自然界で出会ってしまうと虜になること間違いなしです!
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1. ハリオセアオマイコドリ
英名:Lance-tailed Manakin
学名:Chiroxiphia lanceolata
ハリオセアオマイコドリは、コスタリカ南西部、パナマ、コロンビア北部、ベネズエラ北部に分布し、標高1000~1500mの湿った森林の中層や上層に生息します。
体長は約13.5cmで、オスとメスで羽の色が異なります。オスは黒い体に鮮やかな青色の背中、赤い冠羽を持ち、メスはオリーブグリーンの体色をしています。中央の尾羽がやや長く尖っているのが特徴です。
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英名:Lance-tailed Manakin
学名:Chiroxiphia lanceolata
2. キノドマイコドリ
英名:Golden-collared Manakin
学名:Manacus vitellinus
キノドマイコドリは、コロンビア、コスタリカ、パナマの亜熱帯・熱帯の湿潤低地林や二次林、攪乱地に生息します。
体長は約10~11cmで、オスは約19.3g、メスは約17gです。オスは明るい黄金色の襟と喉を持ち、背中と腰の中心部、下腹部はオリーブ色、それ以外は主に黒色です。メスは上面が鈍いオリーブグリーンで、下面はより淡く黄緑がかった色をしています。短い尾、大きな頭、丸く幅広い翼、赤橙色の脚を持つコンパクトな体形が特徴です。
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英名:Golden-collared Manakin
学名:Manacus vitellinus
3. アオボウシマイコドリ
英名:Blue-crowned Manakin
学名:Lepidothrix coronata
アオボウシマイコドリは、アンデス東部を除く南米の低地森林の林床や中層に生息する小型の鳥です。
体長は小柄で、ほとんどの地域では全身が黒く、頭頂部が青色ですが、オスは地域によって異なる羽色を持ちます。通常は単独で熱帯雨林の低層から中層に生息していますが、果実のなる木には複数の個体が集まることもあります。オスはカエルのような鳴き声を発し、オス・メスともに間隔の空いた「スイート」という声で鳴きます。
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英名:Blue-crowned Manakin
学名:Lepidothrix coronata
4. キガシラマイコドリ
英名:Golden-headed Manakin
学名:Ceratopipra erythrocephala
中央アメリカおよび南アメリカの熱帯地域の湿潤・乾燥林、二次林、プランテーションに生息する小型の鳥です。 体長は約9.4cmで、オスは全身が黒色で、黄金色の頭、黄色の嘴、白と赤の腿、ピンク色の脚をしています。メスや幼鳥はオリーブグリーンの体色で、ピンク色の脚を持つのが特徴です。 繁殖期になると、オスは協力的なレッキング行動を行い、枝から枝へとジャンプしたり滑ったりする求愛ダンスを披露します。 今回は、メスが抱卵する姿を確認できました。
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英名:Golden-headed Manakin
学名:Ceratopipra erythrocephala
まとめ
パナマでは、ほぼ毎日何かしらのマイコドリの仲間を観察できるため、世界的にもマイコドリの宝庫の一つと言えます。その可愛らしい姿に出会うため、ぜひパナマを訪れてみてください!