石垣島で満面の笑みを浮かべるヤエヤマイシガメに出会うには?探し方のコツ
雨あがりの夕方、石垣島の道路で車からカメの姿を確認。近づくと、彼は満面の笑みで数秒間静止した後、一目散に逃げて行きました。ヤエヤマイシガメ(英名:Yaeyama brown pond turtle、学名:Mauremys mutica kami)が微笑みかけてくれるなんてあり得ませんが、私にはそう見えました。
生息地と生態
ヤエヤマイシガメは主に温暖湿潤気候の低地から丘陵にかけての流れの緩やかな河川や池沼、湿原、用水路、水田などに生息します。底質が泥で水生植物が繁茂した水深がやや浅い止水域を好む傾向があります。幼体は水棲傾向が強く、基本的には、夜行性で昼間は水中の泥や落ち葉の中に潜んで休んでいます。
食性は雑食で、魚類、両生類の幼生、昆虫、小型甲殻類、ミミズ、植物の葉、藻類、果実などを食べます。成体は水中でも陸上でも採食を行い、水場から離れた場所でも食事をすることがあります。
ヤエヤマイシガメは、日本の石垣島、西表島、波照間島、与那国島に分布する固有亜種で、模式産地は西表島です。最大甲長は18.9センチメートルで、メスは最大でも17.6センチメートルです。背甲は扁平で、幅広い傾向があります。背甲の色は黄褐色や明褐色で、腹甲には小型かつ不明瞭な暗色斑が見られるそうです。
繁殖
繁殖形態は卵生で、日本では6月から8月にかけて水辺の地面が裸出したやや乾燥した場所に穴を掘って卵を産みます。
人間との関係
ヤエヤマイシガメは、道路建設や宅地開発、農地開発、護岸工事による生息地の破壊、生活排水による水質汚染、食用や薬用、ペット用の乱獲によって生息数が激減しています。2003年にはワシントン条約附属書IIに掲載され、保護が求められています。
また、亜種ヤエヤマイシガメの亜種小名「kami」は、八重山諸島の方言で「カメ」を意味しています。近年では、逃亡や遺棄された個体が発見されており、在来種との交雑による遺伝子汚染が懸念されています。
まとめ
今回は、笑顔がとっても可愛いヤエヤマイシガメ(英名:Yaeyama brown pond turtle、学名:Mauremys mutica kami)の紹介でした。八重山諸島を訪れた際は、ぜひハーピングに出かけて探してみてください。きっと微笑みかけてくれるでしょう。
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