ヘビを野生で見かけた際に、最も気になることは、ヘビの名前と毒の有無です。毒ヘビは、世の中に存在する種類の約20%で、その中でも人間に影響を与えることのできる強さ、又は量の毒を持つのはほんの7%ほどです。
見分け方に関して、結論から言うとある基準で毒ヘビかどうかを判断する事は出来ませんが「毒ヘビでは無い」ことは、ある程度のヘビを見れば見分けられるようになります。その繰り返しで、毒のない種類を見分けることが毒ヘビかを判断する一つの方法になります。
以上の理由から、今回は絶対的な無毒ヘビの仲間と、100%毒のあるヘビの仲間紹介します。
①ムカシヘビの仲間は毒がない
ヘビは大きく分けると3つのグループに分かれ、ムカシヘビ、メクラヘビ、そしてナミヘビのグループです。
ムカシヘビの仲間は、ヘビが進化の過程でトカゲの仲間より分化した際に、早くから独立したグループです。特徴としては、通常、ヘビには肺が片方しかないですがムカシヘビの仲間には両肺の跡があったり、足の骨となっていた骨の跡が残っていたりします。
具体的には、ボアとパイソン(ニシキヘビ)の仲間が全てムカシヘビに分類され、世界中で5mを超えるヘビはキングコブラを除き全てムカシヘビの仲間です。
ボアとパイソンを見分けられるようになるか、ヘビを見かけた際に5m以上で、キングコブラでなければそのヘビは高い確率で無毒です。
②メクラヘビの仲間は毒が無い
メクラヘビの仲間は、世界最小のヘビです。地中での生活に特化しており、ミミズのような見た目をしています。しかし、よく見ると二股の舌やしっかりした目を持っていて、きちんとヘビであることがわかります。
メクラヘビの仲間は、メクラヘビ科、アメリカメクラヘビ科、ホソメクラヘビ科に分類され、なんと全部で300種ほど現在認識されていますが、小さく研究も進んでいない種も多くもっと沢山増えるのではないかという研究者の方もいらっしゃりました。
メクラヘビは全ての種が無毒です=これを知った方は300種以上、無毒ヘビを見分けられるようになりました!
③クサリヘビ科にはは毒がある
昔は、三角形の頭をしたヘビがいたらそれは毒ヘビだと教えてもらいました。おそらくこれは、クサリヘビの仲間のことを指しているのではないかと思います。
クサリヘビ科のヘビは、大きな牙が折りたたんで閉まってあり噛みつくと同時に正面に飛び出し猛威を振います。日本で言うと、マムシやハブがそうです。大きな牙が顔の前の方に収納してあり、頭が三角形と言われれば三角形な形をしています。
クサリヘビ科のヘビは、それに似せて毒があることを天敵にしらせる種もいるほどですので、特徴的なクサリヘビの形を覚えたらそれは毒ヘビの仲間です。
④コブラ科は毒がある
アフリカ大陸を中心に分布しているコブラの仲間も全て毒ヘビです。有名なキングコブラや、インドの笛吹きコブラ、ブラックマンバなどなど全てコブラ科の毒ヘビです。
⑤ウミヘビ科も毒がある
元々、コブラの仲間であるので驚きはありませんが、海の中でヘビを見た場合ほぼ毒ヘビです。時々、魚でウミヘビ科もいるので魚の場合は無毒です。
まとめ
ヘビは同じ種類でも地域や個体によって、色合いが全く違うこともあり種類を同定するのがむづかしい生き物の一つです。近年まで、毒がないと言われてきたヘビの研究が進み口の奥にある毒牙に猛毒があることが分かった種類などもいるます。上記のコツを参考に、毒が無いヘビを覚えていくことにより段々と毒のある、もしくは毒のある可能性があるヘビを見分けることができるようになっていくのが1番の近道だと我ながら思います。
ヘビに噛まれると、周りの方に余計な恐怖心を植え付けてしまうことも多いですので、ヘビの魅力を広げるためにも正しい知識を持って安全に触れ合いましょう!
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